ゼロマラリア奨励賞はSORA Technology株式会社へ ドローンとAIを活用したマラリア対策
ゼロマラリア奨励賞はSORA Technology株式会社へ
ドローンとAIを活用したマラリア対策
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特定非営利活動法人マラリア・ノーモア・ジャパン(東京都千代田区、代表理事 神余隆博)は、4月25日の世界マラリアデーに、ゼロマラリア奨励賞をSORA Technology株式会社(愛知県名古屋市、CEO 金子洋介)へ贈ることを発表しました。
同社は、現在マラリアを媒介する蚊の幼虫源管理(LSM)という革新的技術開発に向け、アフリカ各国で精力的に実証試験を実施しており、学術的エビデンスの蓄積を進めている。今後その製品化と現地実装ができればゼロマラリア達成に向けた新たなベクター・コントロール技術として補完的ソリューションの一つとなり、その将来への期待は高いと評価。また、現地でのドローン・AI専門人材の育成にも取り組むなど社会課題解決を通じた現地雇用創成にも取り組んでおり、その期待されるインパクトは大きいと評価されての受賞となりました。
同社からは「今回の受賞は大きな励みであり、これからの道のりへの背中を押してくれるものです。これからもSORA Technologyは、マラリアに苦しむ人々が安心して眠れる夜を、一人でも多くの子どもが健康に未来を描ける明日を実現するために、テクノロジーの力で道を切り拓いてまいります。」とのコメントが寄せられました。
本年度ゼロマラリア奨励賞の授賞式は、後日開催される予定です。
日本で唯一のマラリアに特化した市民社会組織であるマラリア・ノーモア・ジャパンでは、ゼロマラリア賞を通じて、より多くの方が、マラリアや感染症について関心を持ち、アクションを起こすきっかけになればと考えています。
ゼロマラリア賞とは
「2030年までにゼロマラリアを達成する」という国際社会の目標に寄与する活動に取り組む、あらゆる分野の個人、団体を対象に、表彰しています。2014年の開始以来、支援事業や研究活動、情報発信の取り組みなど、様々な立場からのゼロマラリアへの貢献を評価し、表彰しています。これまでの受賞については別紙参照のほか、弊団体ホームページからご覧いただけます。
https://malarianomore.jp/archives/category/award
SORA Technology株式会社からのコメント全文
「このたびは、ゼロマラリア賞奨励賞という光栄な賞を賜り、誠にありがとうございます。アフリカでは、日常の中にマラリアのリスクが存在し、幼い子どもたちや妊婦の命を脅かしています。私たちSORA Technologyは、そうした現実を変えるために、最先端技術であるドローンとAI技術を活用し、感染リスクの可視化や蚊の発生源となる水域の特定など、先進的なマラリア対策の確立に向けた取り組みを進めています。
「宙から人の生き方に変革を」というミッションのもと、マラリアのない世界を築くという一点に向けて、私たちは仲間たちとともに、地域社会や国際機関と連携しながら取り組みを続けてきました。
今回の受賞は大きな励みであり、これからの道のりへの背中を押してくれるものです。これからもSORA Technologyは、マラリアに苦しむ人々が安心して眠れる夜を、一人でも多くの子どもが健康に未来を描ける明日を実現するために、テクノロジーの力で道を切り拓いてまいります。」
【本賞および授賞式に関する報道機関からのお問い合わせ先】
認定NPO法人マラリア・ノーモア・ジャパン 担当:飯塚・長島
TEL:03-3230-2553 Email: info@malarianomore.jp
ゼロマラリア賞とは
マラリア制圧のために取り組む個人、団体を表彰するもの。具体的な支援事業の実施に留まらず調査研究、情報発信、またマラリアという言葉の認知率向上のためのアイデア作りなどに取り組む個人など、マラリアに関わるあらゆる分野の個人、団体を対象に、2014年に認定NPO法人マラリア・ノーモア・ジャパンによって設立されました。
第1回(2014年度)受賞団体 公益社団法人日本青年会議所
長年の国際青年会議所による蚊帳をアフリカの子どもに送るキャンペーン「Nothing But Nets」に協力する活動が評価
第2回(2015年度)受賞者 川本文彦・大分大学名誉教授
アクリジンオレンジ染色顕微鏡検査法の開発、並びにマラリアとG6PD欠損症の分子疫学的研究で世界的にも有名な研究者の研究に対して
第3回(2016年度)受賞者 小林潤・琉球大学教授
長年ラオスでの活動を実施などアジアでの活動に対して
第4回(2017年度)受賞団体 南山舎による南風原英育著「マラリア撲滅への挑戦者たち」出版活動
日本で最後まで残った所謂「戦争マラリア」およびその後のマラリア制圧の沖縄県での取り組みを丹念に取り上げ、戦争マラリアの実態を紹介した書籍『マラリア撲滅への挑戦者たち』の出版活動に対して
第5回(2018年度)受賞者 桂歌助・落語家
狂言「蚊相撲」をヒントに作られた、創作落語「蚊相撲」を通じて、マラリアや蚊が運ぶ病気について、エンターテインメントから情報発信を行ったことに対して。
第6回(2019年度)受賞団体 アジア・メディカル・イノベーション・コンソーシアム(AMIC)マラリア部会
同会でこれまで推進されてきたアジアおよびアフリカ地域におけるマラリア制圧のための産官学民が連携した具体的な取り組みに対して。
第7回(2020年度)受賞者 國井修・グローバルファンド戦略・投資・効果局長
これまでの感染症対策・事業への長年の貢献に対して。
第8回(2021年度)受賞者 斉藤美加・琉球大学医学研究科・助教、NGOチームがじゃん代表
八重山からマラリアが一掃されてから60年周年 マラリア排除の偉業を伝える試みが評価されて。
第9回(2022年度)受賞者 金子明・大阪公立大学大学院医学研究科特任教授
過去37 年間にわたるインドネシア・北スマトラ島、ヴァヌアツ島嶼、パプアニューギニア、マラウイ、ザンジバール、ケニア・ビクトリア湖畔などにおけるフィールド研究を評価
第10回(2023年度)受賞団体 八重山ゼロマラリア達成の碑建立期成会
2022年に石垣島北部伊野田農村公園に「八重山ゼロマラリア達成の碑」を建立し、八重山で成し遂げられた偉業を次世代に継承し、世界に発信、感染症のない平和を願って、広報および住民衛生活動を評価
第11回(2024年度)受賞団体 シスメックス株式会社
「多項目自動血球分析装置 XN-31」 により、マラリア原虫等感染赤血球を短時間かつ全自動で高感度の定量測定が可能であり、革新的な診断技術として医療現場に福音的なインパクトをもたらしたことを評価
ゼロマラリア特別賞 株式会社朝日新聞社
グローバルヘルスや途上国の開発課題について報じる新サイト「with Planet」を立ち上げ、三大感染症への取り組みを多角的に取材・発信したことを評価
認定NPO法人Malaria No More Japanについて
Malaria No More Japanはアメリカに本部を置くマラリア・ノー・モアの日本支部として2012 年に設立された、日本で唯一のマラリアに特化した認定NPO 法人です。日本以外にもイギリスに支部が置かれた国際NGOとして、マラリアのない世界(=ゼロマラリア)を目指しています。
ゼロマラリア達成のための政策提言活動、コミュニケーション活動、そして連携促進活動を3 本柱に活動を行っています。
団体ホームページ:https://malarianomore.jp/