2015年 インドネシア支援事業進捗報告

[vc_row][vc_column][vc_gallery interval=”3″ images=”10959,10966,10965,10964,10963,10962,10961,10960″ img_size=”full” onclick=””][/vc_column][/vc_row][vc_row][vc_column][vc_column_text]Malaria No More Japanでは、2014年度から、インドネシアの東ヌサ・トゥンガラ州のフローレス島に位置するシッカ県を中心にマラリア制圧事業の開始について検討を進めてきました。
同州は、人口はインドネシア全体の 2% に過ぎないが、マラリア罹患者については 21% を占めていいます。東ヌサ・トゥンガラ州におけるシッカ県の人口は 6% だが、同県のマラリア罹患者 は10%に上るという結果も出ています(2013年データ)。
シッカ県の人口の12%がマラリアの疑いがあるといわれており、同県ではマラリアの疑いのある住民の98%が既に検査済みで、陽性と判定された人はそのうち21%に上ります。同県でマラリアと診断された後にアルテミシニン併用療法の治療を受けた人は90%ですが、同県の顕微鏡技師のエラー率は40-60 %と高く、検査体制、検査技師の人材育成が急務とされています。さらに、同県では、陽性判定を受けた94%が熱帯性熱マラリア原虫に寄生されている 。
さらに、シッカ県では5歳未満の幼児が患者に占める割合が30%、学齢期の子どもが占める割合は32%として、子どもの感染も大きな課題です。シッカ県では、乳幼児のマラリア罹患者が妊婦の3倍の比率を占めており、他の年齢層よりも比率が高くなっているのです。
Malaria No More Japanでは現地のパートナー団体であるYASPEMの活動に同行し、現地での支援の可能性を検討してきました。同団体はシッカ県を中心に地域社会に参加し、村の女性組合による各家庭の蚊の発生状況の調査や学校の子どもたちへのマラリアに対する理解の促進、またマラリアの幼虫の発生を防ぐためによどんだ水たまりを整備して海につなぐことで、蚊の発生を抑制するなど、地域に根差した幅広い活動を行っています。
2015年にMalaria No More Japanは現地で同団体や現地で活動する医師と意見交換を交わし、同地域でのマラリアの早期発見および治療体制の確立がマラリア制圧の一歩であると考えました。熱帯性気候では蚊の発生を防ぐことは困難ですが、患者を早期に特定し、適切な治療を施すことで、マラリア感性の拡大を食い止めることが期待されています。
2016年度からは、Malaria No More Japanでは同地域での早期警報システム構築を支援する予定です。[/vc_column_text][/vc_column][/vc_row]