セネガルでオリジナルパッケージの蚊帳を配布しました

[vc_row][vc_column][vc_gallery interval=”3″ images=”10926,10935,10934,10933,10932,10931,10930,10929,10928,10927″ img_size=”full”][/vc_column][/vc_row][vc_row][vc_column][vc_column_text]Malaria No More Japanでは、アフリカにおける支援活動として、2016年6月に、セネガルを対象に首都ダカール近郊を中心に蚊帳の配布を実施しました。
セネがル共和国の人口は、約1250万人、240万人が5才以下の子どもで、48万8000人が妊婦だと言われています。マラリアはセネガルでは病気や死亡の主原因となっており、特に6月から11月の雨期には、マラリアは国内の広い範囲で何度も発生します。マラリア感染、発症のリスクは、誰にでもありますが、特に抵抗力の弱い10才以下の子どもたちや妊婦は感染の可能性が特に高いとされています。
セネガルでは過去数年にわたり、蚊帳の配布プログラムが集中的に実施されたことにより、マラリアの発生率は、人口千人あたり130例(2006年)から14例(2009年)と減少していますが、実は、十分その重要性、使い方について説明を受けたにもかかわらず、夜間、毎日LLIN(長期残効型殺虫剤処理蚊帳)を使っているわけではない住民もいるという問題もあります。
そこで今回Malaria No More Japanは、現地協力パートナー団体である「Intermondes」「EconoSol」と共に現在Intermondesが対象としている地域を基本にティエス州のジョアル(Joal)保健区(行政区画とは別に保健省が設定している地理的区分)内の村とダカール州のゲジャワイ市(Guédiawaye)の郊外地域で蚊帳の配布を行いました。地域の選定は、マラリアの発症数と居住住民の脆弱性を基準としています。
対象としたのは、事前調査を経て、
• 都市近郊および村落部世帯の10才以下の子どもたち
• 都市近郊および村落部のマラリアにかかりやすい地区に住む、成人男子、女性
• 都市近郊および村落部世帯の妊婦
という3グループを中心に支援者を選定、各保健区にある保健ポストを拠点に蚊帳が届けられます。保健ポストスタッフとはパートナー団体が事前に打ち合わせ、どの世帯に配布するかもリスト化されました。なお、配布そのものは現在セネガル政府による蚊帳配布プログラムが進行していることもあり、同プログラム終了後に保健ポストスタッフにより配布が実施されます。
今回配布した蚊帳「オリセット®ネット」は、合計2000張。うち1000張りが住友化学株式会社からのマッチング寄付となりました。
「オリセット®ネット」は、住友化学が独自技術により開発した長期残効型防虫蚊帳で、WHO(世界保健機関)からも使用を推奨されています。また今回の蚊帳配布の特徴として、プロボノで参加いただいたエクソンモービル・ジャパン合同会社のスタッフの方たちによるアイデアをベースに、日本ユニセフ協会でイラストレーターとして活躍した牛嶋浩美さんがデザイン、文字が読めない子どもたちでもマラリアについて理解し、蚊帳の正しい使用方法を理解できるよう、パッケージにイラストを使ってわかりやすく説明しました。現地で蚊帳の使用方法についてパッケージを使用して説明したところ、保健スタッフたちより「絵があるので文字が読めない子どもにも使い方がわかりやすい」と高く評価されました。
今回の配布の調整に当たってはセネガル渡航に同行されたイラストレーターの牛嶋浩美さんによる絵本ワークショップも3つの学校で合計100名の子どもを対象に行われました。日本から持参された絵本に自分たちで思い思いにシールを貼るといいワークショップは、子どもたちにとってももちろん初めての経験です。思い思いにシールを好きなページに貼りながら、絵本のストーリーを考えたり、お気に入りのページを見つけ出すという作業は、子どもの感性を伸ばす一つのきっかけとなります。
ワークショップ終了後に絵本を友達と見せ合いっこしたり、牛嶋さんのところに見せに行く姿は印象的でした。尚、牛嶋氏の渡航および現地での絵本ワークショップはロート製薬「かるがも基金」様のご協力により実現されました。
Malaria No More Japanでは引き続きセネガルのマラリア予防対策をフォローすると同時に、アフリカ・アジア地域での支援活動をサポートしていく予定です。
写真の説明はこちらからご覧いただけます。[/vc_column_text][/vc_column][/vc_row]