インドネシアで案件形成のための予備調査を実施
[vc_row][vc_column][vc_gallery interval=”3″ images=”11000,11010,11009,11008,11007,11006,11005,11004,11003,11002,11001″][/vc_column][/vc_row][vc_row][vc_column][vc_column_text]2014年10月、Malaria No More Japanは東南アジア地域での支援事業の実施のための予備調査をインドネシアで行いました。
総勢6名で行われた調査では、インドネシア第二の都市スラバヤで集合した後アイルランガ大学熱帯病研究所でディスカッションを実施後、フローレス島に位置するシッカ県のマウメレ、その後スラウェシ島のマナドを中心に約10日間かけて予備調査を実施しました。
[調査地域1 シッカ県マウメレ]
調査地域の一つであるマウメレ(Maumere)は、東ヌサ・トゥンガラ州、フローレス島の島最大の町、シッカ県の県庁所在地。イスラム教徒が人口の多くを占めるインドネシアの中で、キリスト教(カトリック)が盛んな土地柄でもあり、2005年の調べでは総人口27万人のうち26万人がキリスト教徒だった。また、1992年12月12日に、マグニチュード7.5を記録する地震が起こり、2000人が死亡した地域でもあります。
マウメレでは、保健所(現地語でプスケスマス)を中心に幼虫蚊の採集を行い、マラリアがあるか調べたほか、同地域でのマラリアの現状について医師から聞き取りを行いました。
シッカ県保健衛生部局長によれば、シッカ県は人口の約80%がマラリア感染エリアで暮らしています。近年では、マラリアの無い地域も多くなりましたが、媒介蚊が常に分布しているため、患者が新たに発生するとすぐに拡散する状況は続いています。
同地区では、現地NGOと共に、大学生を中心に婦人会などに参加をよびかけてマラリア調査、意識啓発キャンペーンを実施。またマラリア患者の支援も実施しており、アルテミシニン併用療法(ACT)を無償提供しています。
他方、診療の質の維持が課題として残されており、審査技師の不足、訓練の必要性など課題も大きいと言われています。マウメレではマラリア予防としてマスタープランを策定。マラリア診療キットの配布のさらなる拡大と質の向上を目指している。蚊の調査は過去10年にわたって行われ、デング、フィラリア、マラリアなどのデータ蓄積が行われています。
[調査地域2 北スラウェシ州マナド周辺]
二つ目の調査地域は、スラウェシ島のミナハサ半島最北端に位置する、北スラウェシ州の州都マナドの周辺。そのうち、マナドから東へ約50Kmの東海岸に位置する港町のビトゥン市、マナドより車で3時間ほどのトンバツで調査が行われました。
ビトゥン市は第二次世界大戦前には、日本人が興した会社が、造船、漁業により就労の場を作り発展した地域。沖縄、伊平屋伊是名島からの漁民が多く戦前から定住していたこともあり、現在も日系人に出会うことができます。
北スラウェシ州は中部からマナドにかけて流行地が多数報告されています。島を南下するほど流行が激しくなると言われています。調査地域の一つであるビトゥン市周辺の村ではマラリアが残っており、患者が発生するたび、新たな流行が生じる状況にあります。
また、近年はトンバツの小学校を中心にマラリアの発生が報告されています。同報告によれば、発生は熱帯熱と三日熱両方が出ている模様。
Malaria No More Japanでは今回の予備調査を元に、複数年度に跨る支援事業案件を形成する予定です。
Photo by Kuni Takahashi[/vc_column_text][/vc_column][/vc_row]