「ゼロマラリア伝えようプロジェクト」クラウドファンディング開始

2021年にゼロマラリア賞を受賞した琉球大学医学研究科ウイルス学講座の斉藤美加先生が取り組むTeam Yaeyama Zero Malariaは、「ゼロマラリア伝えようプロジェクト」の一環として、琉球大学初の社会貢献型クラウドファンディングを実施します。

 

 

 

クラウドファンディングページはこちら

https://camp-fire.jp/projects/view/526842

概要

世界三大感染症の1つであるマラリア。かつて八重山地方でも多くの犠牲者を出しました。八重山の人々は戦後の米国統治や経済苦に屈することなく、保健行政、住民が一丸となり、マラリア撲滅を目指して奔走しました。米軍も科学に基づいた対策に重要な役割を果たしました。その結果、1962年、ついに、八重山のマラリア患者発生がゼロとなり、その後今に至るまで、マラリアの国内発生はありません。
今年はマラリアが一掃されてから60年を迎えます。感染症時代の今だからこそ、小さな島々で繰り広げられた世界に誇れる歴史を、地域に根付かせ未来につなぐために、石垣島の地に建立予定の石碑「八重山ゼロマラリア」の説明板を設置するための資金集めを、クラウドファンディングで実施します。

今まで、八重山ゼロマラリアに果たした科学と強制力の役割、自助、互助、共助、公助の役割、八重山ゼロマラリアと地域レジリエンスについて、学会やシンポジウム、各紙で発表してきました。
今年、ゼロマラリアから60周年をむかえるにあたり、記念事業として、多言語版ストーリーマップ「八重山のマラリア史」の公開や石垣市小学校での八重山のマラリアに関する特別平和授業、各種講演会、小学生対象の絵本の作成を行なっています。また、最終盤までマラリア対策の拠点となった、石垣市伊野田では住民と関係者による石碑建立期成会が2022年1月に発足し、着々と準備が進められています。建立予定の石碑横に、研究アウトリーチの一環として、説明板の設置を目指します。

斉藤美加さんからのメッセージ

Team Yaeyama Zero Malariaは、琉球大学の有志で結成された、学際的なteamです。楽しく真面目に真剣に「ゼロマラリア伝えようプロジェクト」に取り組んでいます。
コロナ禍の今、先人たち一人一人が何を考えて、何を感じて、マラリアと闘ってきたのか、輪郭を持ってきました。一方、当時を知る人、語れる人が高齢化し、昨今極端に少なくなってきています。この機を逃すと地域に根ざした伝承が難しくなるとの危機感を抱いています。
今だから伝えなくっちゃ。今だから残さなくっちゃ。と意気込んでいます。是非我々に伝承のお手伝いをさせて下さい。
ゼロマラリア達成時、保健所職員の方達が咽び泣き、歓喜したように、我々も八重山の方達と美酒を交わしたい、、、のです。

Team Yaeyama Zero Malaria代表 斉藤美加

 

問い合わせ先:
(クラウドファンディング実施に関するお問い合わせ)
琉球大学医学研究科 斉藤(実施責任者)、佐伯
T E L:098-895-1753(火、木曜対応可)、E-mail:teamsaitohmika@gmail.com
(運営に関するお問い合わせ)
上原キャンパス事務部 企画課企画係
T E L:098-895-1541、E-mail:kkikaku@acs.u-ryukyu.ac.jp

※参考:『「達成の碑」8月建立へ マラリア撲滅60年で期成会』(2022年1月30日、八重山毎日新聞1面)